宗谷教組では今年、学習指導要領や改訂に伴って各学校で知恵を出し合う「教育課程づくり」について時間を取ってきました。
事務所にあるこれまでの財産をざっと振り返ると、毎回大きな特徴があります。
30年前。
週5日制になろうかという頃。
「学習指導要領撤回を求める大運動」として、地域の方々と教育のあり方を語り合い署名をお願いする大きな大きな取り組みがありました。
20年前。
総合的な学習の時間が始まろうかという頃。
稚内の学校のある学校では、子どもたちの「ぶっちゃけ、勉強わかんない」という声に気付き、その声に応える学校づくりを考え合ったといいます。「ベルト学習」という名前のその学校の朝学習は今ではどこの学校でも行われているものですが、ねらいや本質をしっかり確かめ合って始まったといいます。
10年前。
北海道ではいわゆる「職員評価制度」の導入が取り沙汰されていた頃。
昔の教育課程づくりを後世に残そうと、わかりやすく教育課程づくりの手法を伝えようとしてくれていました。教職員組合は評価制度への対応に追われていたものの、それを受け継いだといえるのかもしれません。
そして今。
来年から取り組むことになる小学校の道徳や、外国語に関わる移行措置への対応が求められます。
そしてなんといっても、2020年・2021年から学校はどんな教育活動をしていくのかということを考える大切な時期に入ります。
教育基本法が掲げている「人格の完成」ということを大切にして、どんな学校をつくるのか。
目の前の子どもたちの願いや実態、地域や保護者と「学校づくり」観を共有しあいながら、学校づくりを考えていくこと。
そして、何よりその背景として、今の時代が何をもってこういう時代になっているかを、雰囲気やムードではなく、正しく理解して、学校づくりを考えていくこと。
そうしたことを考えるヒントに、学び合うことを大切にしていきたい。教職員組合として、そう願っています。
日々の多忙さや多忙感の中で、工夫をし合いながら進めていきたいものです。
例えば、職員会議での議題にするとか、学校研究として「教育課程づくり」に取り組むなど、今の時代だからこその方法はあるはずです。そんなテクニックも大切にしながら、ずっと大切にされてきたこの「教育課程づくり」という取り組みを、今の学校、今の教育の情勢に照らしながら考えていきませんか?