宗谷教組の1年間は
「3月はじまり」なので、2月は『年度末』となります。
今年度のまとめをしながら、新年度の計画を立てる日々です。
さて、最近の宗谷教組でよく考えているのは
「教育課程づくり」のことです。
特に、「子どもたちの実態をもとに」ということの具体化の方策を考えています。
そうした中で、子どもたちの集団性を育むことについて
思いを巡らせたりします。
新指導要領に基づく様々な学習形態について、
そうした本を見ていると、
「子どもは、すでに学ぼうとしている存在」
というようなニュアンスを感じる時があります。
実際は、
朝、なんとなく気持ちが高まらなかったり、
おうちでイヤなコトがあったろうに、それでもがんばって学校に来ていたり、
落ち着かなかったり、気持ちここにあらずだったり、
もちろん、なんかおだってしまったり…と
子どもですから、いろいろあります。
そこの部分を、「みんなでがんばろう」と
気持ちを高めたり、切り替えたり、関わり合ったりすることで、
学校は成り立っています。
学習形態の話になると、そうした「生々しさ」がない気がしてなりません。
小学校や中学校で言えば、集団づくりの視点もありますよね。
低学年の「けんかしちゃった。『ごめんね』⇔『いいよ』」や
中学年の徒党を組みたがるお年頃からの、「個性」を意識する高学年へ。
子どもたちは、そうして、人との関わり方を学んで大きくなっていくものです。
ある認定こども園での話です。
0~2歳の時期を保育園で過ごした子どもたちは、
「2歳児」の学級を修了すると、幼稚園に進級します。
同じ建物の中に「年少さん」のクラスもあるものの、
ひとつのけじめの時期を迎えます。
保育園のときは、
気持ちを落ち着かせるためになんとなく持ってきていた『おもちゃ』も、
幼稚園では持ってきてはいけない約束になっています。
「幼稚園への進級」を前に、
先生方と子どもたちは、
『春から行く幼稚園はおもちゃを持っていけないから、
今からみんなで我慢できるよう練習しようね。
みんなできるかな?』
『ハーイッ』
という確かめをするそうです。
全員が3歳になろうかという春に、
子どもたちは先生方と「おやくそく」という形で、
生活の仕方の「合意」ができることは素晴らしいことです。
幼い頃からのこうした経験が、
集団性を高めていくのかな…と思います。
新指導要領に基づく学習施策や、
いわゆる「学校スタンダード」など、
こうした集団づくりのあり方を意識していないと、
頭ごなしの指導になってしまいそうなきっかけはたくさん転がっています。
だからこそ、私たちは子どもたちと
どんな関わり合いを持って、どんな集団性を高めていきたいか、
それをきっかけとしてどんな学びを紡いでいくのか、
考えながら教育実践を深めていきたいものです。