宗谷の先生方、もっといえば教育関係者のみなさんはよく「力合わせをして…」という言い方をします。

 

辞書的には相撲用語らしいのですが、どうもそういう意味では全くありません。

 

例えば、初任者層の若い先生とベテランの先生とか、

 

例えば、保護者と先生、地域のみなさんとか、

 

例えば、先生方どうし…とか、

 

時には、教職員組合と教育行政とか。

 

そんなふうに、本来的には力を出し合わないものだったり、世代や立場や置かれている状況が違っても力を出し合えるとか、そんなふうなシチュエーションでよく聞く言葉です。

 

あるとき、ふと考えたことがありました。

 

一般的に「協力する」というべきところで、どうも宗谷のみなさんは「力合わせ」という。

 

そしてひとつひらめいたことがありました。

 

「協力する」だと、反対の立場からすると「協力してもらう」ということになります。

 

でも、どうも「力合わせ」は違うらしいのです。

 

出せる力や立場が違っても、それぞれにでき得る力を出し合うって解釈をすると、「協力する・される」ではしっくりいかないのです。それこそ「力合わせ」なんだなぁということになります。

 

 

 

新自由主義による管理や分断が進む中だからこそ、大切にしていかないといけない…そう思います。

 

そして同時に、SNSをはじめとするICTの時代って、これまで出来得なかったような「力合わせ」もできるんじゃないかと思うのです。

 

 

 

こうしてブログで宗谷の教育条理を発信し続けることもそのひとつです。

 

元来、宗谷の先生方に宗谷の教職員組合運動を伝えたいとしてホームページを作ったのがはじまりです。

 

でも、こうして書いていくと読んでくれているのは全国津々浦々の先生方だったりします。

 

「あぁ、なるほど!」とか「そうだよね」という輪が広がっていくことも「力合わせ」なのではないでしょうか。そうして、ここにきっかけができて出逢うことができたり、新たなつながりが広がったりしたら、いまはまだない新しい何かが生まれるかもしれません。

 

今の時代に憂うのではなく、今の時代だからできる「力合わせ」があるような気がします。